肘部管症候群の手術に向けた入院準備
前回の記事 の続き。筋電図検査の結果の説明を受けた日に、手術のリスクの説明や、入院に関する説明・手続きもまとめて行われたので、そのあたりの話。
手術のリスク説明
手術の説明では、術式の話とあわせて、リスクの説明も受けた。神経損傷、再発、感染など、この手の手術の同意書にあるような一般的なリスクの説明。
肘部管症候群そのものについての説明リーフレットももらった。日本手の外科学会監修の「手の外科シリーズ」というもので、症状、原因、診断、治療が一通りまとまっている。内容は 日本整形外科学会のサイトにある肘部管症候群のページ と同じもの。原因としては、靱帯やガングリオンなどの腫瘤による圧迫、加齢に伴う肘の変形、子供のときの肘の骨折による変形、野球や柔道などのスポーツ、が挙げられている。 前回の記事 で、3人の医師から骨折したことがあるか聞かれた、という話を書いたけど、子供の頃の肘の骨折による変形が原因のひとつとされているからか、と納得した。
入院に関する説明
入院案内センターでは、入院日の流れや持ち物の説明を受けた。入院1週間前から毎日検温して記録するための紙も、このときにもらった。もらった資料がかなりの量なので、資料ごとにまとめておく。
入院のご案内
入院手続きや費用、病室、面会、入院中の生活、食事のことまで、一通りまとまっている冊子。
入院時に持参するものとしては、パジャマ、タオル・バスタオル、コップまたは湯飲み(割れ物は不可)、下着類、ティッシュペーパー、不織布マスク、洗面用具、筆記用具、現在使用中の薬とお薬手帳、などが挙げられている。履物は運動靴など滑らないもので、スリッパは禁止。
費用まわりでは、支払いにクレジットカードやデビットカードも使える。食事は1食あたり550円の自己負担。食事の時間は朝7時30分、昼12時、夕方18時。通常は昼食と夕食のうち週2回だけ、2種類のメニューから選べる選択食になっているけど、有料個室の場合は毎食選択食を利用できるらしい。
入院中のインターネット環境については、個室のインターネット通信代は無料だけど、パソコンと接続ケーブルは自分で用意する必要がある(ケーブルは売店でも売っている)。一般病室では、携帯電話のほか、パソコンでの無線LANや通信機器の使用も遠慮するように、となっている。
有料の病室
個室にはAタイプ、Bタイプ、Cタイプがあり、個室以外に窓側差額ベッド(4人室)というものも。もらった一覧表の内容をまとめると、こんな感じ。
- Aタイプ(個室): 1日27,500円。約28㎡。浴槽・シャワー・トイレ・洗面台付きで、ソファーベッド・テーブル・チェアやアメニティグッズまである
- Bタイプ(個室): 1日16,500円。約18㎡。シャワー・トイレ・洗面台付き
- Cタイプ(個室): 1日13,200円。約18㎡。トイレ・洗面台付き
- 窓側差額ベッド(4人室): 1日1,650円。トイレ・洗面台は共用
テレビと冷蔵庫は、AタイプとBタイプは無料で、Cタイプと窓側差額ベッドはカード式の有料。インターネットは個室なら使えるけど有線のみで、Wi-Fiの提供はない。4人室はインターネット不可で、携帯電話の使用も控えることになっている。
別に大部屋でもいいか、と思ったけど、手術後の感染症リスクを考慮すると個室がおすすめ、と医師に言われたので、Bタイプで予約した。国立病院であまりお金がなさそうなので、売り上げに貢献しよう、という気持ちもある。
安全な入院生活のための資料
歩きやすい服装や履き物、ベッドからの転落への注意、夜間のトイレ(21時に消灯される)、点滴中の注意、車椅子・歩行器・杖を使うときの留意点、睡眠薬などを服用している場合の注意、さらには歩き方と体操まで、細かく書かれている。入院中は運動する機会が減って足腰の筋力が低下しがちなうえ、慣れない入院環境から転倒・転落につながることもあるようだ。
履き物は、滑り止めのない家庭用スリッパは滑りやすく危険なので不可。ゴム底で履きやすく脱ぎやすいものを用意する必要があって、ゴム底シューズや転倒防止シューズは院内の売店でも売っている。
手術に必要な物
腕・手の手術を受ける人向けの案内。T字帯、ストロー付きのコップか吸い飲み、三角巾、フラットタイプの紙オムツを、それぞれ1つずつ用意する。いずれも売店で購入できて、未使用の物品は購入から1週間以内なら返却できるので、レシートを保管しておくと良いようだ。パジャマの上は、半袖か袖口の広い、前開きのものを用意する(入院セットレンタルを使う場合は不要)。
入院前日には爪切りと髭剃りを済ませて、アクセサリー類は外してくる。入院翌日が手術の場合は入院当日の朝にシャワーを浴びて頭も洗ってくる、とあるけど、B個室にはシャワーが付いているので、その場合は不要だそうだ。
基本的に、レンタルで済むものはレンタルにしようと思っている。三角巾や紙オムツなど、レンタルの対象外のものは、入院当日に売店で買う予定。
薬について
案内が2枚あって、1枚は、サプリメントや健康食品、市販薬(医療機関で処方された薬以外はすべて対象)を使っている場合は、出血の危険性を高めたり、麻酔が効きすぎたりする恐れがあるため、手術・検査日の1週間前から使用を中止するように、というもの。
もう1枚は、入院当日のお薬確認について。普段使っている薬の現物を予定入院期間+3日分と、お薬手帳や薬の説明書を入院当日に持参して、薬剤師に種類と数を登録してもらう。飲み薬のシートはバラバラにせず、そのまま持っていく。
事前歯科検診
入院前に事前の歯科検診を受ける必要があって、かかりつけ歯科あての紹介状をもらった。また、歯科医療機関と連携していて、入院中に歯科受診を希望する場合は、連携歯科医療機関の訪問診療を受けられる。
入院セットレンタル
入院生活に必要な日用品をセットにして、クリーニング付きでレンタルできるサービス。衣類セットは日額550円(税込)で、甚平やニット患者衣などの衣類と、バスタオル・フェイスタオルが毎日1枚ずつ。申し込むと、歯ブラシやシャンプーなどの日用品もサービスでついてくる。肌着や靴下、院内シューズなどのオプションも選べる。支払いは入院費とは別で、利用月の翌月に請求書が郵送されてきて、コンビニで支払う方式。
面会
面会できるのは原則15歳以上で、面会時間は病室の種別によって異なる。4人室は13時から17時、BタイプとCタイプの個室は13時から20時、Aタイプの個室は終日面会可能。個室のグレードによって面会時間まで変わる。1回あたりの面会時間や人数に制限はない。発熱している人や、新型コロナやインフルエンザなどに罹患して一定期間経っていない人は面会できない。
貴重品の保管
床頭台(ベッド脇のキャビネット)の引き出しの中にセイフティーボックスがあり、現金や財布などの貴重品はその中に入れて、鍵は腕に身につけておく。検査やリハビリ、入浴や面会などで部屋を空けることがあるので、貴重品を持ち込んでいるときは必ず使うように、と書かれている。
売店のサービス
平日の午後には、売店の販売員が雑貨やミネラルウォーターをワゴンにのせて各病棟を回る、ワゴンサービスがある。病室備え付けの商品カタログから選んで注文用紙に書き、ナースステーションの注文BOXに入れておくと病室まで届けてくれる、お届けサービスも。毎朝の朝刊配達もやっていて、支払いはいずれも現金。
医療総合相談室
医療に関する相談や病院に対する苦情に対応する窓口。相談内容の秘密は保持されるし、相談したことで診療等で不利益を受けることはない、とのこと。
地域医療情報連携ネットワーク
地域の病院や診療所などの施設間で患者の診療情報を共有する仕組み。同意書を提出すると専用のIDが発行され、指定した施設間で診療情報が共有される。診療情報を閲覧できるのは患者が指定した施設のみ。閲覧すると利用記録が残り、いつ、誰が、どの情報を見たのか確認できるようになっている。利用するかどうかは自由意思で、同意しなくても診療に不利益はない。
ポケさぽ
入院準備や麻酔の説明をLINEで行うサービス。LINEで友だち登録すると、入院準備や持ち物、基本的な麻酔についての資料や動画を確認できるというもの。
文書料金の改定
物価高騰や人件費の上昇に伴い、2026年4月1日から診断書や証明書の料金が値上げされた、というお知らせ。普通診断書は3,300円から4,400円に、生命保険・損害保険などの診断書は7,700円から11,000円に、入院証明書は2,200円から3,300円に、といった具合。
手続き系
入院申込書
署名と年月日を書くだけ。
身元引受書兼診療費等支払保証書
身元引受人(退院の指示があったときに本人を引き取る人)、支払義務者(診療費等を退院時に支払う人)、連帯保証人(支払ができなかった場合に連帯して支払う人)を記入するもの。支払義務者は患者本人と同一でもよいけど、連帯保証人は支払義務者とは別世帯で独立した生計を営む成年者にお願いする必要がある。保証の極度額は50万円。
同意書
3種類あった。肘部管手術に関する同意書、輸血に関する同意書、身体拘束に関する同意書。それぞれの同意書に対応する説明書もあわせて渡されていて、説明書の内容は事前に医師から口頭で説明を受けている。
転倒・転落に関する入院時意識調査票
入院という環境の変化により、日頃から歩行に自信がある人でも思いがけず転倒することがあり、特にトイレへの行き帰りに多く発生しているそうで、転倒・転落を予防するために患者の状況を把握するための調査票。めまいやふらつきがあるか、といった質問に、はい・いいえで答えていく形式。
入院に際してお伺いしたいこと
記入しておいて、入院時に看護師に渡す書類。緊急連絡先(必ず連絡が取れる人2名)、既往歴、体内に金属があるか、アレルギー、栄養状態、喫煙歴、介護保険の利用状況、といったことを記入する。緊急連絡先には、病院までの所要時間を書く欄もあった。
もの忘れチェックシート
患者本人ではなく、家族や患者をよく知る人が記載するもの。同じことを何回も話したり尋ねたりする、といった最近1ヶ月の状態について、普段からみられる行動に○をつける形式。認知症の検査ではなく、入院した患者に安全に生活してもらうための情報とのことで、多くの項目に該当した場合は、治療の説明や検査室への案内などを個別に対応してもらえるらしい。
限度額適用認定証
高額療養費の限度額適用認定証は、マイナ保険証を使うので手続き不要。以前は保険者に申請して認定証を取得する必要があったけど、マイナ保険証なら限度額情報が自動で連携されるので、何もしなくてよい。便利になったものだ。
入院までにやることと準備するもの
ここまでの内容から、入院までにやることと準備するものを、自分用のチェックリストとしてまとめておく。
やること
- かかりつけ歯科で事前検診を受ける
- 連帯保証人を探して、身元引受書兼診療費等支払保証書に記入してもらう
- もの忘れチェックシートを家族に書いてもらう
- そのほかの書類の記入(入院申込書、同意書3種、転倒・転落の調査票、入院に際してお伺いしたいこと)
- ポケさぽにLINE登録する
- 入院1週間前から毎日検温して記録する
- サプリメントや市販薬を使っている場合は、手術・検査日の1週間前から中止する
- 入院前日に爪切りと髭剃りを済ませて、アクセサリー類を外す
準備するもの
まずは、自宅から持っていく必要があるもの。
- 診察券
- マイナ保険証
- 記入済みの書類一式
- 入院のご案内の冊子と検温記録の紙
- 滑らない履物(スリッパ禁止)
- 下着類
- 不織布マスク
- 筆記用具
- 現在使用中の薬(入院期間+3日分)とお薬手帳
- 現金(売店のサービスやテレビカードなどは現金払い)
次に、売店で買えるので、入院当日に病院で買えばいいもの。
- 三角巾
- フラットタイプの紙オムツ
- T字帯(レンタルを使う場合は不要)
- ストロー付きのコップか吸い飲み(レンタルを使う場合は不要)
自分はレンタルを使う予定なので不要だけど、レンタルを使わない場合は、さらに以下も必要になる。
- パジャマ(上は半袖か袖口の広い前開き)
- タオル・バスタオル
- コップまたは湯飲み(割れ物不可)
- ティッシュペーパー
- 洗面用具
あとは、ノートPCと有線LANケーブル。個室のネットは有線のみで、ケーブルは売店でも売っている。
というわけで、入院までにやることはまだいろいろある。準備を進めながら入院日を待つ。入院・手術の経過については、また記事にする予定。