フリーランスになって2年が経った

株式会社はてなに入社しました。

— Gosuke Miyashita (@gosukenator) March 31, 2016

↑はちょうど2年前の 4月からクックパッドで仕事してます と同様、エイプリルフールネタです(実際にありえそうなので判断に迷った人いそうだけど)。

フリーランスになって1年が経った というエントリを書いてからちょうど1年経ったので、この1年を振り返ってみる。


仕事について

1年目は、元々正社員になる前提で、様子見ということでクックパッドと業務委託契約を結んでいたので、基本フルタイムコミットで決まった時間にオフィスで仕事、という形だったけど、2年目はオフィスに行く日数を減らしたり、リクルートテクノロジーズの仕事の割合を増やしたりした。

2年目の前半は、クックパッドの仕事が週4日で、そのうち2日はオフィスに行き、リクルートテクノロジーズの仕事は週1日リモートで、という感じだったけど、後半はクックパッドが週2日でうち1日はオフィス、リクルートテクノロジーズは週3日、そのうち隔週で(最初のうちは週1で)ミーティングのためにオフィスに行く以外はリモートで、という形になった。

リクルートテクノロジーズの方は、日数を増やしただけではなく、コミット度合いを深めるため、また、中の人として対外活動するために 技術顧問という肩書きをもらった

クックパッドとの業務委託契約はこの3月で満了となった。インフラCIをがっつりやらせてもらって知見を得ることができたし、Itamae の誕生にも貢献できて良かった。Itamae、ほんと良いツールなので、今後他社で仕事する時にも、隙あらば積極的に入れていきたい。

クックパッドは契約期間満了ってことで、餞別に薄くてかっこいい財布をいただきました。mirakui さんによるチョイス。ちょうど財布欲しいと思っていたところなので超うれしい。ありがとうございます! pic.twitter.com/ab4a0fDPsS

— Gosuke Miyashita (@gosukenator) March 31, 2016

リクルートテクノロジーズの方は引き続き継続して、世の中に新しい価値観をもたらすような OSS の研究・開発をメインミッションとしてやっていく予定。Walter はとりあえず最低限のものはできた、と思っているので、今後はドキュメントの充実やリファクタリングや広報活動なんかをやりつつ、別の新しいOSSについて模索していきたい。

また、最近 千株式会社 の技術顧問になった。ここは はいチーズ! という写真サービスを運営していて、お子さんをお持ちの方なら、このサービスを知っているかも。

これら以外には、単発でテスト駆動インフラに関する講師業をやったりした。

現在他にもいくつか、新規で話を進めている会社がある。現場感覚は鈍らないようにしたいので、実際に手を動かす仕事は今後もやっていきたいと思っている。もしそういうお仕事があればお声がけください。

フリーランスになって1年が経った で、「年に一度は沖縄でリゾートワークしたり、子供達の夏休みにあわせて8月はまるっと休んだり、MGSV:TPP が発売される9月も休もうか、などと計画してる」と書いた件はどうなったかというと、沖縄でリゾートワークは ハッカーズチャンプルー2015 に参加することで実現したけど、8月や9月に休むのは、事情により実現できなった。詳しくは後述。


収入について

昨年の所得(売上ー経費)は、サラリーマン時代の最高年収の2.7倍ほどで、昨年4月時点での見通しよりも多かった。今年も同じぐらいかな、という見通しだけど、来年についてはどうなるかはさっぱりわからない。


家を建てた

フリーランス関係ないじゃん、と思われそうだけど、実は大いに関係ある。ひとつは、収入が増えたことで、頭金をつくる余裕ができたこと。会社員時代の収入、決して少なくはなかったけど、子供5人いるとカツカツで、頭金を貯める余裕はなかった(節約が苦手、というのもあるけど)。

もうひとつは、電車通勤することが減り、土地を探すのに必ずしも駅の近くである必要がなくなったので、予算内で広めの土地を買うことができたこと。

8月9月に休むのをやめたのも、家を建てることになったからで、なるべく多く頭金に回したい、ということで、休まず働くことにした。

フリーランス2年目で、過去1年分の確定申告実績しかなかったので、ローン通るかは不安だったけど、そこは大丈夫だった(その辺については このエントリ に書いた)。

収入が今後どうなるかわからないので、月々の返済額は、収入が現在の半分になっても無理なく支払えるぐらいの金額でローンを組んだ。

家で仕事するときはこんな感じでやっている。


会社を設立した

一定の収入を超えると、税制的に法人化した方がお得、という話をよく聞くけど、事務手続きとか色々めんどくさそうなので、多少税金を多く支払っても、楽な個人事業主で行こう、と思っていた。けれど、12月になって所得税を計算してみたら結構な額(30歳当時の年収ぐらい)になって、これは法人化して節税した方が良さそうだ、と思ったので、会社をつくることにした。

来年は消費税の課税対象事業者になるけど、法人化すればまた2年間は免税事業者でいられて、その点でも節税できるし。

というわけで、2月に合同会社Serverspec Operationsという会社を設立した。あくまでも節税のために法人化しただけで、個人事業主の延長なので、何か新しい事業をやる、というわけではないし、人を雇うとかはまったく考えていない。


まとめ

相変わらず先行きわからない不安みたいのはあって、Rebuild 132 のひげぽんさんのキャリアパスの話を大きく頷きながら聴いていた。とはいえ、会社員時代も、自分がやりたいことと会社でやるべきことが乖離していくことに対する不安や、いつまで技術者としてやっていけるんだろうか、という不安があったので、立場がどうなっても、不安はつきまとうものなんだろう。とりあえずは、フリーランスでやっていけなくなったら、また会社員に戻ればいいか、と考えている。