株式会社はてなに入社して二軒目の家を建てました。 https://t.co/a4UFOYRW8M
— Gosuke Miyashita (@gosukenator) March 31, 2017
このはてな入社エイプリルフールネタもそろそろ飽きられてそうなので、少しだけ変化させた。今年は土曜日というタイミングもあって、本当だと思う人は皆無だろうし。
はてなに入社すると家が建つ、というやつ、どういうコンテキストだったか忘れてしまった。
フリーランスになって2年が経った で触れたように、昨年2月に法人登記したので自分をフリーランスと呼んで良いのかどうかよくわからないけど、働き方はまったく変わってないので、フリーランスで いいのだろうと思っている。
昨年は リクルートテクノロジーズATL での仕事がメインで、あとは技術顧問的なものや golang でのミドルウェア開発なんかをやっていた。
ATL での仕事は OSS 開発支援とプレゼンス向上のお手伝いという2つのミッションがある。OSS 開発支援、元々は Walter を最初につくった ainoya さんから takahi-i さんが開発を引き継いだ際に、lyokato さんからの紹介で手伝ってもらえないか、という話があって請けた仕事だった。その takahi-i さんも、紹介してくれた lyokato さんも ATL を離れてしまったし、Walter と似た立ち位置のツールは他に優れたものが色々あるので、開発のモチベーションが失われてしまった。なので、Walter の方はコードをすっきりさせるためにリライトした v2.0 をリリースした後は、細々とメンテしていくモードに入っている。Walter は Serverspec のインテグレーションテスト で使っているので、バグ修正とか、細かな調整とかは今後もしていくけど、大きな機能追加などはおそらくやらないだろう。
takahi-i さんの Walter 開発のお手伝い、ということで請けた仕事なので、takahi-i さんが ATL を離れるにともない、契約終了かと思ったらそうはならず、契約は続いている。なので、Walter の代わりに別の OSS プロジェクトをはじめさせてもらった。これについては別途エントリを書いたり、近々 Noboly’s CloudInfra Podcast で話したりする予定。
プレゼンス向上の仕事としては、Recruit Technologies Open Lab #03 テーマ:Infrastructure as Code というイベントをやった。テーマが良いためか、ゲストスピーカーのおかげか、キャンセル含めると400名以上の応募があった。会場キャパシティの都合で参加できなかった方、本当にすみません。
また、オライリーの Infrastructure as Code 本 の監訳をやった。これは ATL のプレゼンス向上とは関係なさそうだけど、監訳者紹介のところに ATL の名前を出すことで、少しはプレゼンス向上に貢献できるだろう、ということで、直接的にはオライリーさんから請けた仕事ではあるけど、間接的には ATL の仕事でもある、と解釈してる。
ATL の仕事、2週間に1回マネージャーとのミーティングのためにオフィスに行くが、それ以外は家でやっている。なので、朝夕は子供の送り迎えをしたり(割と大変だった。下記ツイート参照)、昼は妻と車で出かけて食事をした後、スーパーで家族7人分の食材を買って帰ったり、平日の空いてる時間帯にレジャー施設やアウトレットモールなどに行ったり、といった生活をしている。
今年度は娘の小学校送り迎え(学区が変わっても元の学校に通うのに送り迎えするのが条件だった)、三男の学童保育お迎え、四男の保育園送り迎えがあったけど、来年度から送り迎えが一切なくなるので、帰りの時間をあまり気にせずに平日に妻とデートできる。
— Gosuke Miyashita (@gosukenator) March 31, 2017
自分は業務委託だから自由にやらせてもらってる面はあるけど、ATL は社員の人でも勤務時間などはわりと自由っぽい。自分は15時頃にミーティングが終わるとすぐに帰っているけど、takahi-i さんもお子さんを保育園に迎えに行くために一緒に帰ることがよくあった。
リクルートテクノロジーズの ATL、エンジニア募集 してるので、興味があればぜひどうぞ。
みんな大好きお金の話。
法人登記しても働き方は変わらない、と冒頭に書いたが、お金の流れ的な面は色々変わった。
個人事業主の時は、売上げがすべて個人としての収入になっていたが、今は法人の方に売上が入り、そのうちの一部を役員報酬として自分に支払っている。
2015年はすべて個人事業主としての売上だったのが、2016年は1月〜3月は個人事業主(2月に登記して、契約を個人から法人に切り替えたのが4月からなので)、4月〜12月は法人の売上という構成になっている。2017年はほぼ100%法人の売上になるはず(オライリー本の印税など一部は個人の売上)。
2016年の個人と法人のトータルの売上は、2015年の個人の売上より1割増しぐらいだが、法人化したことにより、個人の所得税は半分以下になったし、これに法人所得税を加えても、2015年分の個人の所得税より4割ぐらい少ない。個人の住民税も半分ぐらいになるので、法人化による節税効果は大きい。
個人事業主の時は、所得税は確定申告で一年分をまとめて支払うし、住民税は年4回にわけて支払っていた。所得税には予定納税という仕組みがあるので、2年目以降は年3回に分けて支払う形になるが、予定納税額は前年の所得によって決まるので、収入が前年より大幅に増えると、予定納税で納める額よりも、確定申告後に支払う額がかなり大きくなるので、結局一年分まとめて支払うのと変わらないことになる(なった)。なので、いつどれぐらいお金が出ていくか、ということを意識しながら家計の支出をコントロールしないといけない。昨年は2月に家が完成して、ハウスメーカーに残額の支払いをしたり、引越をしたり、原状回復費用を支払ったり、家具を揃えたり、長男が高校に入学したり、という状況で多額の所得税を支払わないといけなかったので、キャッシュフローの管理にはかなり気をつかった。
法人化すると、所得税と住民税は役員報酬から毎月自動的に引かれる(住民税は特別徴収の手続きが必要だけど)。なので特定の月だけ多額の出費がある、ということがなく、キャッシュフローをそれほど気にしなくて良いので、精神的に楽。といっても、2016年は1月〜3月分の収入は個人事業主としての売上なので、確定申告による所得税の支払いまだあるし、子供達が小・中・高同時入学という状況なので、昨年ほどではないけど、3月4月の出費に備えてキャッシュフローを意識しないといけなかった。来年の確定申告は逆に還付を受ける立場になるので、キャッシュフローをきちんと管理しないと破滅する、ということはまずなさそうなので、とても気楽だ。
また住民税は、自治体によるのかもしれないが、普通徴収だと1月末が最終支払い月だが、特別徴収だと6月が最終支払い月なので、支払いを5ヶ月先延ばしにできることになる。これもキャッシュフロー的にはとても助かる。
他に法人化によってお金まわりで変わったのは、健康保険と年金。法人は社会保険に加入しないといけないので、国保+国民年金から協会けんぽ+厚生年金に切り替わった。国保と国民年金は100%個人が支払うけど、社会保険は会社と折半になる。健康保険の個人負担分は国保の時と金額それほど変わらないし、厚生年金の個人負担は国民年金の2.5倍ぐらいある。しかも、半分会社負担といっても、その会社の売上は結局自分が働いて得たお金なので、社会保険による出費は個人事業主と比べるとかなり大きい。とは言え、法人化による節税効果の方が自分の場合は大きい。フリーランスで個人か法人かを検討する際は、税金だけでなく社会保険も考慮しないといけない。自分はあまりこの辺は意識していなかった。社会保険料は役員報酬や給与の金額に応じて変わるので、調整の余地はありそう。国保の保険証は紙でペラペラだったけど、協会けんぽのはプラスチック製なので、その点は良い。
経費の使い方、という点でも、個人事業主の時とでは意識が変わる。個人の時は、経費と言えども出所は家計と同一なので、特に高額な出費の場合、多少躊躇いながら使っていた。今は、会社のお金と個人のお金が明確に区分されているので、経費を使うのにあまり躊躇いがない。躊躇うことがあるとすれば、金額の問題というよりも、一括減価償却できるかどうか、という観点で躊躇う。会社のお金と個人のお金が分かれているといっても、結局は自分のお金なので、あまり使いすぎると自分の首を絞めることになるけど。
フリーランスになって○年エントリ、今回で3回目になる。そろそろみんな飽きてきたのではないか、というか自分が書くの飽きてきたので、今回は書こうかどうか迷ったけど、個人事業主から法人化という変化を経験したので、それについてメモしておくのは意味があるかな、と思ったので書くことにした。
それと ATL の宣伝目的。リクルートテクノロジーズ ATL では エンジニア募集中 です。