Infrastructure as Code 本の日本語版出ます

監訳者なので5冊もらった。帯で名前が隠れているので、左下2冊は帯を外した状態。右下2冊は原著。なぜ2冊あるかというと、自分で買ったものと、監訳作業用にもらったものがあるから。

発売日は3/18ですが、既に先行販売してる書店とかあるかも。あと、電書版はまだないですが、オライリーさんのいつものパターンだと、間もなく電書版も出るはず。

翻訳は数々の技術書、例えば最近だと、入門 Python 3 とか SOFT SKILLS とか 詳解 システム・パフォーマンス などを翻訳されている、長尾 高弘 さんです。

どんな本かというと、オライリージャパンのサイトにある紹介文を引用すると、こんな感じです。

Infrastructure as Codeは自動化、バージョン管理、テスト、継続的インテグレーションといった、ソフトウェア開発のプラクティスをシステム管理に応用するための方法論です。本書は、はじめにInfrastructure as Codeの原則と考え方を説明し、次にダイナミックインフラストラクチャプラットフォーム、インフラストラクチャ定義ツール、サーバ構成ツール、インフラストラクチャサービスの4つにカテゴライズして解説します。その上で、プロビジョニングやサーバーテンプレート管理のパターンから、テスト、変更管理パイプライン、組織やワークフローのプラクティスまでを詳述しており、Infrastructure as Codeを網羅的に理解することができます。各ツールの使い方よりも、背景にあるコンセプトや考え方の説明に重点を置くことで、特定のツールに縛られることなく、Infrastructure as Codeを適切に実現することを目指す本書は、エンジニアおよびマネージャ必読の一冊です。

監訳者の仕事として、翻訳者さんが翻訳されたものに対して、よりわかりやすい表現に変えたり、より(自分にとって)馴染みのある言葉に変えたり、よりスムーズに頭に入るように文章を変えたり、といったことをしました。わかりやすくするために、敢えて原文から少し外れた文章にする、といったこともしています。もし文中でわかりにくい表現やスムーズに頭に入ってこない文章などがあったら、それは自分の監訳が至らないためです。ごめんなさい。

監訳作業の中で、ひとつ大きく言葉を変えたのは「Cycle Time」です。これはそのまま訳すと「サイクルタイム」ですが、「リードタイム」と訳しています。というのも、原著の「Cycle Time」は カンバン仕事術 内の「リードタイム」と同じ意味で使われていて、カンバン仕事術内の「サイクルタイム」とは別の意味になっているからです。最初は「サイクルタイム」のままにして監訳者注を入れる形にしたのですが、何カ所かこの言葉が出てくるところがあるため、注は入れずにすべて「リードタイム」に置き換えました。本書内では特に注がないため、原著と読み比べた方はおや、と思うかもしれないので、ここで触れておきます。

他にも、補足を入れたいところに監訳者注を入れたり、タイトルをどうするか(日本語に訳すのか、英語そのままにするのか、あるいは違うタイトルにするのか、何か言葉を付け加えるのか)、サブタイトルをどうするか、紹介文や帯文をどうするか、といったあたりを、編集の方と一緒に考えたり、といったこともやりました。

監訳者まえがきも書いています。当然原著には監訳者まえがきはありませんので、原著を読まれた方も、ぜひ日本語版も読んでみてください。

監訳者まえがきの最後の一文がとてもよい

— ゆううき (@y_uuk1) March 16, 2017

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