ローンの仮審査も通って、資金面の目処がついたところで、次は土地探し。土地が決まらないと、その上に建てる家を具体的にどうするのか、話が進められないので。
といっても、土地探しから契約、決済まで、ハウスメーカーの担当営業が間に入って色々やってくれて、特に苦労したこととか、ハマったこととかもないので、マンガ はじめて家を建てました! とか読んでもらった方が有益な情報が得られると思う。
土地を探すにあたって、まずは条件を整理。我が家の場合は以下の3点について条件を設定した。
次男が絶対に転校したくない、と言うので、現在通っている中学校の通学区域内、というのが外せない条件のひとつ。通学区域は自治体のウェブサイトに載っているのでそれを参考にした。
広さについては、各ハウスメーカーと打ち合わせを進める中で、7人家族であれば家の広さは大体これぐらいは必要、というのが見えてきたので、その広さの家が建てられる土地、というのが条件。土地そのものの広さに加えて、建ぺい率、容積率 というものを加味する必要がある。
他にも、用途地域、斜線制限、防火地域 など、建てられる建物の大きさや高さ、使える部材等に影響する規制があるので、把握しておくと良い。防火地域の場合、窓や玄関ドアなどに使える部材が限られるし、値段も高くなる。
また、地盤が軟弱だと、地盤改良が必要になり、余分なお金が必要(延べ床面積30坪の2階建てで150万〜200万円くらい)になるので、候補の土地が見つかったら、不動産仲介業者に近隣の地盤データをとってもらうか、役所によっては自由に閲覧できるので、調べてみると良い。
予算については、不動産サイトで地域や広さを元に検索すれば、相場がなんとなく見えてくるので、その相場から大きく外れない範囲で設定する。
相場については、国土交通省の土地総合情報システム で調べることもできる。
その他色々条件はあるけど、必須ではなく、満たしてたら望ましいけど、満たしてなくても良い、という感じで土地を探した。例えば、駅は近い方がいいけど、普段電車を使うのは自分だけだし、家で仕事をしてることも多いので、多少遠くても構わない、ということにした。というか、土地探しの条件を緩和するために、リモートワークする日数を増やした、とも言える。
条件を決めたら実際に土地を探すわけだけど、基本的には妻にお任せ、という感じだった。妻は建設会社で働いていて、自分よりも土地情報にアクセスしやすいし、詳しいので。
自分は不動産情報アプリをいくつか入れて、条件を設定して、その条件にあった物件が出ると通知が来るので、それを眺めて、お、これ良さそう、と思ったら妻に見せ、うん、それもう知ってる、と言われる、というのを繰り返していた。
最初に、お、ここ良さそう、ここにしよう、と思った土地、駅が近いし予算内だし Ingress のポータルがスキャナ圏内ではあったけど、ハウスメーカーの担当営業にその土地上でプランをつくってもらったら、家を建てるのには十分な広さだけど、車を置くスペースがない、ということと、そもそも学区外だった、ということで却下。
で、次に良さそう、と思った土地は、ハウスメーカーの担当営業が、ここどうですか、と紹介してくれた土地で、妻も良さそうと思って目をつけていた土地だった。駅からは遠いけど、広さは十分だし、学区内だし、価格も予算をかなり下回っている。
また、南西側に6メートル幅の公道、車通りはそれほど多くない住宅街、区役所や税務署が近い、などなど、駅が遠いこと以外は申し分ないので、この土地で決定することに。
ただ、本当にいい土地を探したいのであれば、地場の不動産会社に足繁く通うのがいいらしい。我が家の場合も、すぐに見つからない場合には、この方法を採ろうと考えていた。
土地を決めたところで、不動産会社との交渉なんかはすべてハウスメーカーの担当営業にお任せした。なので、買い付けの連絡、指値交渉、契約日の調整などすべて担当営業にやってもらった。
土地の調査もハウスメーカー側ですぐにやってくれて、水道管が隣の敷地を通っているため、建築時に水道管の引き直しが必要になる、ということがわかった(費用は自腹)。それを材料に担当営業が指値交渉してくれて、100万円ほど値段が下がった。
また、買い付けから1週間ほどで契約、というのが普通らしいけれど、契約日は2週間後に伸ばすよう交渉してもらった。理由は忘れたけど、建物の契約やローンの本審査の絡みだったような気がする。
契約は、不動産会社のミーティングスペースで行った。その場にいたのは、売り主、売り主側の不動産会社担当営業、買い主である自分と妻、買い主側の不動産会社担当営業、ハウスメーカーの担当営業、の計6人。土地の契約は初めてのことで若干不安だったので、見知った顔(ハウスメーカー担当営業)があるのはありがたかった。
土地契約、以下のような書類の内容確認と、記名捺印を行う。全部で1時間半ぐらいかかったかな。
上に書いたように、購入予定の土地に引き込まれている水道管が隣地を通っていて、それは引き直すのでいいんだけど、逆に隣地に引き込まれている水道管がこちらの土地を通っている、という状態にもなっている。これはすぐに引き直してもらうわけにもいかないので、後々トラブルになることを避けるために、隣地所有者との間で、建物の再構築の際には引き直してもらうこと、土地の所有者が変わった場合にも効力が及ぶこと、といった覚書を交わすことになった。覚書の作成や、隣地所有者とのやりとりは、すべて不動産会社がやってくれた。
他にも、隣地所有者一覧、隣地の登記情報、土地境界確認書などなど、たくさんの書類をもらった。
あと、手付金50万円をその場で現金で支払った。
この時点ではローンはまだ本審査中なんだけど、契約内容にローン特約というのが盛り込まれていて、ローンの審査に落ちた場合には、契約をすべて白紙に戻すことができ、手付金も戻ってくる。
契約の約1ヶ月後に決済を行った。決済時に行った内容は以下の通り。
決済に必要な書類の作成(振込用紙や登記用書類等の記入)は銀行のミーティングスペースを借りて行い、振込用紙への記入が終わったら、それを1階の窓口に持って行って売り主と不動産会社と司法書士事務所への口座へ振り込みを行う、という流れだった。
銀行によってはミーティングスペースを貸してくれず、その場合には書類作成を不動産会社のミーティングスペースで行って、その後銀行に移動して振り込みを行う、という流れになるそう。また、同じ銀行の支店違いの口座間の振り込みなので、それほど時間がかからないけど、違う銀行間だったりすると、金額が大きいため、かなり時間がかかるらしい。手続きを待っている間、不動産会社の担当営業から、そんな話を聞いた。
住宅ローンの融資を受けられるのは家が完成して引き渡された後なので、ハウスメーカーの系列会社からつなぎ融資で土地代金分を借りて支払った。自分の口座に数千万円のお金が振り込まれて、それがすぐなくなる、というなかなか得がたい経験をした。ちなみに、住宅ローンは自分の口座には振り込まれず、ハウスメーカーの口座に直接振り込まれる。
決済後、1,2週間後ぐらいで全部事項証明書が郵送されてきて、土地の所有権が自分に移転していることを確認した。